なぜ難しいのか?

アドリブを勉強したいと思っても、教則本はほとんど皆無。たまに見かける教本は、大きく2種類に分かれるといっていいでしょう。

1)フレーズコピーもの

いわゆる、プロのフレーズをそのまま譜面に書き起こしてあったり、プロが実際に書いたよく使うフレーズをそのまま演奏するもの。これはたくさん見かけます。チャーリーパーカーとか、ジョンコルトレーンとか、マイルスデイビスとか。探せばトロンボーンもJJのものであれば見つけることもできます。名盤からのコピーなので、見本も見つけやすく、聞きながら練習している人も少なくないでしょう。

2)理論もの

音楽理論が書いてあるものです。コード進行から始まって、それに基づく使っていい音と、だめな音。そこから派生するスケール。モード奏法、ブルースとは?など、難しい話がひたすら続きます。確かに、わかっている人にとってはいいのですがジャズを始めたばかりの人が手にするべき本ではないことだけは間違いありません。ここにちりばめられているのは、いわゆる作曲法です。まだよちよち歩きしかできない人にとっては、ハードルが高すぎます。

ジャズのアドリブというと、どうしても理論がわかっていないといけないと思う人が多いようです。確かに知っていることに越したことはないですが、そんなもの、特になくてもできるようになります。楽譜だって読めなくてもいいんです。

ジャズの勉強始めた、という人が、アドリブのためにコードの勉強とか、スケールの勉強とかをまず始めて、実際のプレイにはぜんぜん加わろうとしないことが多いようですが、その勉強は無駄ではないけど、まずは度胸が必要なのです。


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